乳酸菌「1073R-1」を使ったヨーグルトを摂取すると、
ウイルス感染した細胞を攻撃するナチュラルキラー(NK)細胞の働きを
活発にし、インフルエン
ザウイルスの増殖を抑えることが15日、
東京都内で開かれたセミナーで報告された。
北里大などによるマウス実験の結果で、このヨーグルトを食べると
風邪を
ひく危険性も半減したという。
研究チームは、1073R-1のヨーグルトをマウスに4週間与えた
ところ、NK細胞の働きがより活発になった。
この乳酸菌が作る多糖体(EPS)を
3週
間与えても同様だった。ヨーグルトやEPSを食べさせたマウスに
インフルエンザウイルスを感染させたところ、感染力のある肺の中の
ウイルス量が減った。さ
らに山形と佐賀県内の60歳以上の72人に、
このヨーグルトを8週間と12週間食べてもらい、
食べなかった70人と比べたところ
食べた人は風邪をひく危険
性が半減した。
北里大の山田陽城教授は「乳酸菌も粘膜免疫系などの活性化に働く
などして健康維持にかかわると推定される」と指摘した。